近所のスーパーでは、容器さえ購入すれば無料で好きなだけ純水を汲んで帰ることができます。
何よりも無料ということが凄いですよね。この浄水器にはRO水とかかれています。
RO水とはどういったものなのでしょうか?
キレイな水がでてくるという感動
突然ですが、これまで見た漫画やアニメで忘れられないシーンはありますか?
私にも子供のころに見たアニメで大人になっても忘れることができない衝撃的なシーンがいくつもあります。
そのうちの一つが白土三平作 アニメ「サスケ」です。1960年代のアニメでお若い方はご存じないと思いますが、わたしもリアルタイムではなく、再放送で見ました。
物語の舞台は江戸時代、甲賀流の少年忍者サスケが徳川藩の刺客に追われる話なのですが、
第10話「鬼姫」では、サスケの家の土間にある水がめに、くノ一の少女である鬼姫が毒を入れます。
翌朝サスケは水がめの下から水を飲み、難を逃れますが、上部から飲んだ猫は死んでしまいます。
この水がめには実際に、毒を無効にすることができる力があったのかはさておき、幼心に感動を覚えました。それ以来、水を何らかのフィルターに通すことで、水がキレイになるということに興味が湧きました。
我が家の飲料水事情
今や、水は買って飲む時代となり、ペットボトル飲料水、ウォーターサーバー、家庭用浄水器など、色々種類があります。
その中でも、我が家は毎日、スーパーに「純水」というもの汲みに行っています。
その浄水器には「RO水」と書かれています。「RO水」とは一体どういうものなのでしょうか?
少々不思議に思い、調べてみました。
近所のスーパーに置いてあるのは、フクシマガリレイ株式会社のRO水製造機です。
RO水は英語でReverse Osmosis Membrane Waterのことで、
RO膜(逆浸透膜)を使ったろ過システムで作り上げた水のことです。
原水には主に水道水を使用しており、1,000万分の1mmの超微細なフィルターによって塩素や不純物、ミネラル成分を除去しています
純水と不純水を半透膜で仕切ると、通常は純水から不純水側に水が移動する「浸透現象」が起こるのですが、この浸透現象の原理を逆に利用して、不純水側に圧力をかけて不純水から純水側へ逆に移動させることで、純水だけを取り出そうというのが逆浸透膜浄水器の仕組みです。
逆浸透膜は原液の塩類濃度が高く、膜を透過した水に残る塩類濃度を低くしようとするほど、膜を厚くしたり、複数の膜を連続して通すなどして高い圧力をかけてろ過する必要が出てきます。
膜の材質は、酢酸セルロース、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリスルホンなどで、これらが組み合わさって用いられます。
RO水のメリット、デメリット
RO水のメリットは、不純物や細菌などが取り除かれ、安全で美味しく、安価であることです。
コーヒーメーカーやアイロンなどの電化製品に使用すると、水に含まれるカルシウムの付着を防ぐので、故障を防止できます。
デメリットは飲料水としては、身体に有用なミネラル分も除去されていることです。
飲料用以外でも様々な分野でRO水は利用されています。
- 医療分野では医療機器や医薬品の製造において純度の高い水が必要
- 化学工業においては化学薬品の製造や精製、工業廃水の不純物の部分を濃縮して、透過水をリサイクルしています。
- 農業では灌漑用水や養液を浄化し、植物の健康を保つために利用されます
- 海水の淡水化にRO膜は利用されています。